【完】ワガママクイーン
「ウソ!その反応絶対に何かあったでしょ!!」


やっぱりバレた。


「あったとしても、お前には関係ねぇよっ!!」


嘘だとばれてもキスしたことを話す訳にはいかなかった。


「う゛~~」


唸り声をあげる花梨に対して
どうすればいいか考えていたら、花梨がまた聞いてきた。


「お兄ちゃん、百合愛先輩のことが好きなの?」


「な!なんでそうなるんだよ!?
そうだとしてもお前には関係ないだろ!?」


「じゃあ、好きなんだね・・・?」


またしても下手な嘘・・・いや、嘘にもなってなかった。



「・・・。そうだとして、お前に何の関係があるんだ?」



「そ、それは・・・」


立場逆転。急に戸惑いだした花梨に少し驚いた。


「な・ん・の関係があるんだ?」


俺は花梨に詰め寄った。


「お兄ちゃんには関係ないでしょ!!」


そう言うと花梨は自分のカバンで俺の背中を一発殴ると
駆け足で目の前の自宅に入っていった。


「意味わかんねー・・・」


俺は訳の分からないまま、自分も家に入った。


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