【完】ワガママクイーン
「ねー!優?この服に合うかな~!?」



「・・・・・・」


なんでこんなことになってるんだ・・・!


俺は斗真と一緒に服を選ぶ
百合愛の姿を見ながら思った。


最初は奈緒と一緒に来たはずなのに、
一番その場面を目撃されたくない人物に
目撃されてしまったどころか

一緒に買い物をすることになるなんて・・・。


「優!?」


突然耳元に飛び込んできた奈緒の声に
俺は驚きつつ目線を百合愛から奈緒に向けた。


「な、なに!?」



「もー!何ボーッとしちゃって!
この服に合うかな?って聞いてたでしょ!?」


「え・・・あ、ごめん。聞いてなかった・・・」


「もぅ!」



「あぁ、その服?似合う似合う!」


俺は適当に返事をした。



「ホント!?じゃあ、買っちゃお~っと!」



そう言いながら奈緒は手に持ったワンピースを
レジの方へ持っていった。



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