永遠の場所
私は、その視線に気づかないふりをしてベッドに潜り込んだ。
由佳理は、それ以上は何も言わず部屋を片づけ始めた。
「いいよ、そのままにしといて」
「ダメー。ついでだから、片づけとくよ。
なんか食べた?」
「イヤ、食欲なくて」
「分かった。ゼリーでも買ってきてあげるー。
亜季は寝てて」
そう言って、黙々と片づけていた。
本当はたぶん、タカのことで話しがあったのだろう。
だけど、平気なふりをしてその話しを聞く気にはなれなかった。
逃げている。
それが分かっていても、どうしようもなかった。
心の中でごめんと謝りながら、眠りについた。