3年目のXmas
そのあとは特に会話もせず
いつの間にか優の家に着いてしまった








今優の両親と兄弟はいない
旅行とか言ってたな





みんなを起こして
家に入る





リビングに行きいったんソファに座る







「愛衣ちゃん〜
あたしの部屋から布団持ってきて〜」





はいはい。
わかりましたよ。





無言でリビングをでた








まだ落ち着かない。
むしろさっきよりドキドキしている。








階段を上がり優の部屋の前に立つ







ドアノブを握り回そうとした瞬間












「追いついた......
俺ももつよ」








振り向くとそこには真さんがいた。








目があった







あっ






「お、お願いし、します」









ドアを開ける








布団を見つけて真さんに渡す








お互いに布団を持ち部屋をでた










無言のまま階段をおりる





リビングへ進む







たく兄と優と智也さんはまたのんでいる







ふぅー





っといいながら布団をおろす






「愛衣ちゃん〜のーもー」





智也さんが可愛いい笑顔で
いってくる








もういいんだよなー








「あ、もうへーきです!」






そう言い返しソファーに座る









「じゃ、真くんのもーか!」







智也さんは真さんに向かって
缶を投げた








キャッチした真さんは
缶を開ける






そしてまたみんなで騒いだ







夜中の3時まで







もう眠い
寝そう








他のみんなももう落ちそうだった







「あたし寝る〜
みんなで布団入りながら語りしよ!」







優はフラフラになりながら
布団に飛び込む









そこに智也さんも飛び込む









「俺、優ちゃんのとーなりっ」








「もーっ!」






なんていいながら優は喜んでいる







絶対優好きだな
智也さんのこと








いいな、誰かを好きになるって




その人に興味持てるって






私も、
もっと興味持たないとだめなんだろう









そこから1時間くらい
喋っていただろーか





気づいたらみんな寝ていた







私も寝よう









みんな布団に寝ている中

真さんだけソファに横になっている






なんか気を使っているのかな








そんなことを考えてるうちに
私は寝ていた










ドンッ








変な物音がして目が覚めた








何時だろ







携帯をみる







4:20





そんな寝てないじゃん






誰だよ全く。








目をこすりながら周りを見る








真さんがベランダからはいってきていた








その瞬間目があった







「ご、ごめん......
起こしちゃった....?」






片手にタバコを持った真さんが
私に話しかける







「あ、いえ、大丈夫で、です」






やっぱり話をすると
ドキドキしてしまう







夏なのに少し肌寒い








毛布を羽織りながら
冷蔵庫に向かう









ジュースを手に取り


ソファーに座る








「隣いい?」






え、
と、となり?






応える間も無く
真さんは隣に座る






車に乗っている時より近い




心臓の音が聞こえちゃうんじゃないかってくらい。






とりあえずジュースを飲む



落ち着けない











「ベランダでなにしてたんですか?」







どーでもいい質問をする






何か話をしないと。









「タバコ.....吸ってた.....
みんな寝てるし中じゃ悪いと思って」










「あ、なるほど....」







会話が途切れる










この状況どーすればいいの





誰か今すぐ教えて下さい










「愛衣ちゃんって...彼氏いたんだよね」








真さんはいきなり口を開いた








「あ、はい、います」









びっくりした










「ここにいて大丈夫?
俺ら図々しいよな」









真さんはうつむいたまま話す









「大丈夫ですよ
楽しめましたし!
それに.....」








言葉がつまる

興味がない

なんてことは言えない






それじゃなんで付き合ってるのか
疑問に持たれるだろう












「どうした?」







つり上がっている目が
少し和らいでいる







キリッとした顔がこっちを見る









「こんなこと初対面の人に言うのも
なんですけど
彼氏に興味もてないんです。
彼氏も私のことどうも思ってないと
思います。
現に今、彼、浮気してるんです」









うわっ、



なにいってんの私








でも今まで誰にも
彼が浮気してるってこと打ち明けたことはない








なぜか真さんには話してしまう









会話が途切れた







言葉を選んでくれてるのかな









「車でも言ってたな
なんで浮気されてるのに別れないの」









そーだよね


なんで別れないんだろ





相手に最低なことされてんのに








「なんででしょーね
興味ないし浮気されてるし
別れる理由たくさんあるのに」






視界がぼやけている





あれ、なんでだろ





涙がでている





泣いている








真さんは黙っている








泣くのは反則だよね




ごめんなさい








「別れられない理由があるんだね」







それだけ言って




頭をポンッと叩いた







心拍数が上がる






しばらく泣いていた








「すいません、なんか...
こんな話聞いてもらうの初めてで」









「大丈夫。」






優しいんだなー


あいつとは大違い








「愛衣ちゃん」









名前を呼ばれる






返事しようか迷っていた






返事する間もなく
真さんは話し始めた










「俺は、1年前、浮気されて振られた」








え、
浮気されて?




真さんが?





ってなにも知らないのに
なにいってんだ私








「違う男の子供ができて
別れた
俺も愛衣ちゃんと同じで
別れられなかった、自分からは」






意外だった








「だから少し気持ち分かる」
「俺と同じ感じがしたんだ
車で話ししてくれたときから
なんか勝手にごめん...」






あの一言だけで





うちもなにか雰囲気だしてたのかな





初めて人に気づいてもらった







それだけで嬉しかった










私は無意識に真さんの肩にもたれこんだ








外が明るくなってきた








この日は絶対忘れることはないだろう


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