俺の魂を狂わす女
ζ.恋のステージ
俺は久保玲香に対して臆病になっていた。

沢木の言うように彼女はモテる。

美人で豊満なボディを持ち

理系企業に勤務となれば頭もいいだろう。

見た目に反し隠れた賢さがある。

遊んでいるようには見えない。

少なくとも付き合う相手を選ぶと思う。

案外真面目で硬派かもしれない。

俺は今まで付き合ってきた女全てに捨てられてきた。

なぜなら俺が病的なくらいしつこいからだ。

それは自分でもわかっていた。

相手を束縛しすぎる傾向にある。

飽きられても仕方がない。

この性分は変えられそうになかった。

それゆえ彼女に声をかけづらく

躊躇していることを沢木に見抜かれた。

自分の気持ちを素直に出せるような場を考えた。

それは彼女に初めて出会ったあそこしかないと決断した。

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