俺の魂を狂わす女
昼休みの時間に彼からメールがきた。

私は手が震えないように両手でスマホを持った。

『今朝は唐突だったが、君の想いがわかって俺としてはこれから付き合っていくことに嬉しい気持ちでいる。改めて事故の時は本当に助かった。感謝している。君も運転には気をつけてほしい。会った時にいろいろゆっくり話そう。俺は君の二番になりたい。なぜなら一番は君自身だ。自分で自分を一番に思えるほど自分を大切にすることは人生を楽しめる第一歩だと俺は思っている。自己犠牲精神は悪くはないがメンタルに良くない。初めに伝えておくが俺はしつこい質だ。俺との付き合いでつらかったり苦しく感じたらいつでも切っていい。まずはこの週末空けておいてくれたら君の期待を最優先する。』

かなりの長文に私の心は満たされた。

男性がこれほどのメールを打てることに感嘆できた。

彼は私にとってどれほど貴重な存在になり得るかを思うと

付き合う前から気持ちに潤いを感じた。

『メールをありがとうございます。今すぐあなたの腕の中に飛び込みたいと言ったら叶えてもらえるかしら?私は今まで自分から気持ちを伝えた経験がなく、今朝は自分でも本当に戸惑うほどでした。通じたことに心から感激してしまい震えています。この気持ちは週末まで冷めないのであなたにお預けします。玲香』

私がこんなにも大胆なメールを送れることにまた驚き

そんな風にさせる彼にときめく自分に

さらに胸が熱くなり

これが恋だとわかって

仕事なんかしてられないわ

という気分に浸った。

週末が待ち遠しかった。

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