好きになっちゃダメなのに。
「別に、絶対卒業まで続けなきゃならないっていう決まりはないし」
「それはそうだろうけど……」
いつもはバスで大きな駅まで行って、そこから電車に乗って家に帰る。
だけど、駅までは歩けない距離でもないから、今日は徒歩通学の速水くんに合わせて隣を歩いた。
……いつもと変わらない、静かな口調の速水くん。
人間関係を重視していないような速水くんだけど、なんとなく、生徒会という居場所は彼なりに大事にしているように見えた。
だから私は、来年もこのまま続けるのだと、当たり前のように思っていたのに。
「……」
私の、単なる思いすごしだったのかな。
それとも。
速水くんが生徒会をやめようとしているのは、志賀先輩がいなくなるから……?