Love Game



いつの間にかもうすぐクリスマス。

週刊誌に瑞希の写真が載って10日。

毎日マスコミに張り付かれてはいるが俺も事務所も、もちろん瑞希の事務所も何も話さない。

神部先生が『緒方は仕事で海外に行ってますので此方としては何も分かりません』とだけ。

ほとぼりが冷めるまで海外にいるつもりのようだ。

俺はただ淡々と仕事をこなしていた。

そんなある日…

「漣君」

「香月さん」

ドラマの撮影はとっくに終わっていて久しぶりに香月さんに会った。

「元気ないわね」

「えっ?そんなことありません」

「今…時間ある?」

「えっ?えぇ」

香月さんが俺に何の用だ?

矢野さんに話して香月さんの控室へ。

「単刀直入に聞くけど」

「……」

「瑞希ちゃんとどうなってるの?」

「えっ?」

香月さん…

「瑞希ちゃんは私のメイクをしてくれてる麻子ちゃんの後輩なの。だから、それこそ学生の頃から知ってるのよ。麻子ちゃんも今は独立してるけどそれまでは神部先生のところにいたから」

「あっ!」

「麻子ちゃんのアシスタントをしてた時もあったのよ。だから私もあの子を可愛がっているし、私以上に麻子ちゃんが心配してるの」

「……」

「だから、お節介だとは思ったんだけど」

「いえ、ありがとうございます」

香月さんは信用できる人だ。

それに香月さんのメイクの麻子さんも瑞希を本当に心配してくれてるのだろう。

俺は香月さんに全てを話した。


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