さよなら。そして…
私は友達が病院に来るまで


外をずっと眺めていた


今日は快晴


今までにないほどに良く晴れていた



なんて綺麗なんだろ


と考えていた時のこと


ガラ、ガラ


扉が開いた


そこには友達が立っていた


よし


言わなきゃ


でもいざとなると声がでなくなって


うまく言えない


深呼吸しなくちゃ


「みんなに言わないといけない事があります。」



みんなは何だ?って顔をしていたが



何も言わないで聞いてくれていた


「実は私は今…癌にかかってるんだ

もう治らないんだって…っ」


友達の中でも仲良しは子が


私の頬を手で撫でてくれた


私はその時


初めて自分が泣いていることに


気がついた


友達「…どうしてっ…もっと早くに言ってくれなかったの?」


友達も泣いていた


私は本当に申し訳ないと思い


「…ごめ、なさいっ。

言おうと思ってた。…でも、言えなかっ」


友達「だったらもっと早くに言えたよね?」


「……怖かったんだ

癌のことを言ってみんなが離れていってしまうと思ったから」


はぁ


友達がため息をついた


私はそれだけでもビックリしてしまい


肩がピクリと動いた


友達「そんなわけないでしょ!

友達なんだからさ、ちゃんと言ってよ!

言ってくれない方が嫌だよ」


やば


また涙が


涙腺ゆるくなったのかな…


ははは…


友達「大丈夫…もう一人で抱え込まないで

これからはわたし達も話聞くからさ!」


嬉しい


私はすごく感謝した


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