遺手紙「貴女はもう忘れたかもしれないが」

涙で売れた

○あなたはもう忘れたかもしれないが

あなたはおお泣きになきました。
「私はこんなことをするためにここに来たんじゃない!」

ほんとに申し訳ありません。当時、この針金にすべてを
掛けてみようという時期で、私は必死でした。

とにかく一度売ってみて、それからよく考えようと
涙ながらに説得したと思います。

○あなたはもう忘れたかもしれないが

初めて販売した夜のこと憶えてますか?かなり
アルト(旧市街)の雑踏から離れた銀行の脇で

小さな別珍を広げ、”アンバランスの調和”という
テーマで作ったへんてこな針金首輪。
あっという間に売り切れてびっくりしましたね。
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