僕の幸せは、星をめぐるように。


1人で脳内でテンパっていたら、

クニオが100点満点中120点くらいのニヤニヤ顔でわたしをのぞき込んでいた。


「おめぇ、何想像してんだぁ?」


「はんあぁ? 別にしてねーし!」


「俺の阿部ちゃんも、とうとう誰かのものになっちゃうのか……」


「ちょ、なにそれ」


「トシミもとうとう嫁さ出る日が来るとは。おらぁ、ちょっと嬉しいだ」


「おめぇは何者なんだよ一体……。ってか、クニオこそユカチン好きなんだべ?」


「わー。内緒っつったべ?」


「へー。クニオ、ユカチンのこと好きなんだー! そーだ、そーなんだー!」

とわたしが木製のベンチに飛び乗って叫ぶと、


「うわあああ。やかましっつーの!」

とクニオが半泣きで追いかけてきた。


ちなみに何でユカチンなのか聞くと、バシっと物事を言うけど、根はすごく友達想いで、

裏がなさそうなとこが格好良い、と答えていた。


ほぅ。意外とよく見てるなこいつ。


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