それでも愛してる
二年後

あれから二年も経った。私達は今年の
三月に高校を卒業する。ねぇ、慶介。こんな私を愛してくれてありがとう。持病がある私だけど、慶介からたくさんの幸せを貰いました。慶介には、幸せをあげられたかな?あげられてたらいいな。
高校を卒業したら、私達は別々の道に進む。慶介だって、持病がある私より、他の子と一緒になった方が絶対に幸せなはずだ。だから、卒業と共に別れを伝えるんだ。

「あと五ヶ月で卒業だなー」

『そうだねー』あと五ヶ月したら、慶介ともお別れか...寂しいなー。けど、そうしないと慶介が不幸になってしまうから


「そう言えば、希美はどーすんの?
専門学校とか行くん?」

『うん。本当は、高校で専門学校に行きたかったんだけどね』 そう言ったら

「けど、お前がこの高校に来てなかったら、俺とお前は出会ってなかったんだぜ?そう思うと、この高校でよかったって思えるだろ?」

『そうだね』思ってるよ?けどね、出会ってなかったら、私は、人を愛してなかったと思う。愛してしまったから、別れる怖さがより、大きくなるんだよ。出来れば振りたくなんかない。けど、振らないと死んだ時に、慶介が後悔してしまうから。だから、振るんだ。

「希美、あのさ、高校卒業したら、
俺と結婚してください!」

『え?ちょっと待って!それガチ目に?
えぇ、ちょっといきなり過ぎでしょ?』

「ガチ目にだよ」

『返事さ、卒業式の時でいいかな?』

「おう!」

『じゃあ、今日はもう帰ろうか』

「そうだな。じゃあ、バイバイ」

『バイバイ』そう言って別れた

何で?何でプロポーズなんかするの?
ダメじゃん!自分の人生めちゃくちゃにする気なの?やめてよ。これ以上、慶介を好きにならさないでよ...

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