光のもとでⅡ
 やり直しを命じられ、
「鎌田くんとメールのやり取りしてるの、嫌だった?」
「別に。近況報告のやり取りが楽しいっていうのは理解できないけど」
「じゃ、続けてもいい?」
「……そこまで干渉するつもりはない」
 お弁当に付き合ってくれるものだと思っていたけれど、ツカサは席を立って集計の現場へと戻ってしまった。
「別に」とは言われたけれど、少し気まずい……。
 ツカサが不快に思うことや嫌だと思うことはなるべくしたくない。でも、やましいことはないし、メールのやり取りをしなくなって鎌田くんと疎遠になるのも悲しい。
「……欲張り、かな」
 私は視聴覚室の窓際から、先日のように少し不機嫌を露にしたツカサをそっと見つめていた。
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