光のもとでⅡ
 色ごとのモニュメントのほか、応援団とチアの衣装、全員分のハチマキ。
 モニュメントは高さ三メートル、横二メートルの大きさという規定があり、それを作るにあたっては、紅葉祭のモニュメント製作に引けをとらない大変さだという。
 応援団の衣装とチアの衣装はすべて手作りであることが条件となり、通例では、女子が自分の衣装と男子の衣装のふたつを担当するとのこと。
 しかし、ここには様々な伝統があるのだ。
 自分の衣装と好きな人の衣装を作ると、両思いになれる。また、カップルの場合は末永く仲が続く、といったジンクスがあるため、同じ組に好きな人や彼氏がいない場合は、裏でトレードすることもあるという。
 そういう意味では紅葉祭よりも恋愛色が強いイベントと言えるだろう。ゆえに、盛り上がらないわけがないのだ。
 そして、紅葉祭と同様に加点方法も様々。通常の競技に加え、応援合戦やモニュメントの審査、紫苑祭で一番活躍した人にはMVPが贈られ、それ相応の加点にもつながる。
 そして忘れておきたかった姫と王子の出し物ももちろん存在する。
 今回も、何をさせられるのかはまだ知らされていない。去年の出し物が出し物だっただけに、あれ以上のことはさせられないと思っているけれど、実際のところは何をさせられるのか――。
 最後に、紫苑祭の写真を使ったコンテストがあり、コンテストで入賞した写真は後日編集され、デジタルアルバムに掲載されるのだ。
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