片恋シリーズ~鎌田公一編~
学園祭での雰囲気からして、御園生が藤宮くんのことを好きなのはなんとなくわかっていて、同じように藤宮くんが御園生のことを好きかもしれないのはなんとなくわかっていて……。
でも、ふたりに多大な進展があったなんて知る由はなかった。
そんなある日、一大決心をして御園生に電話をかけた。
『もしもし?』
久しぶりに聞いた御園生の声は相変わらずかわいくて、それだけに体温が上昇を始める。
「あのさ――ゴールデンウィークって何してるっ?」
『ゴールデンウィーク?』
「うん」
『家族で旅行に行く予定はあるけれど……でも、四日五日は地元にいるよ』
「その日、運動公園で弓道の試合があるんだけど」
『うん、知ってる』
「五日、少し時間もらえないかなっ? 試合を見にきてほしいのと、試合のあとに少し話したいっ」
でも、ふたりに多大な進展があったなんて知る由はなかった。
そんなある日、一大決心をして御園生に電話をかけた。
『もしもし?』
久しぶりに聞いた御園生の声は相変わらずかわいくて、それだけに体温が上昇を始める。
「あのさ――ゴールデンウィークって何してるっ?」
『ゴールデンウィーク?』
「うん」
『家族で旅行に行く予定はあるけれど……でも、四日五日は地元にいるよ』
「その日、運動公園で弓道の試合があるんだけど」
『うん、知ってる』
「五日、少し時間もらえないかなっ? 試合を見にきてほしいのと、試合のあとに少し話したいっ」