全部、抱きしめて
「あっ....。コンビニで買い物したいから、ここでいいよ」

万が一、直也に見られて誤解されるのが一番困るし。

「じゃあ買い物つき合う」

「えっ......。でも」

「いいから」

タケルに言い切られ結局、コンビニの買い物につき合ってもらい、家まで送ってもらった。

「夜道を歩く時は、防犯ブザーくらい持ち歩けよ。分かったか?」

「うん。そうした方がいいよね。送ってくれてありがとう。じゃあね」

「.....あぁ」

ほんの一瞬、タケルが寂しそうな顔をしたような気がしたけど、あたしの気のせいだろうか。

「タケルも気をつけて帰って」

「そうだな」

あたしが玄関のドアを開けると、タケルは背を向けて歩き出していた。

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