全部、抱きしめて
「それもそうですね」

長谷部さんの一言でころっと考えが変わるあたしは単純だ。

確かに、あれだけの美人なら彼氏くらいいるだろう。

むしろ男が放っておかないだろうし。

でも、すぐにあたしの考えは打ち砕かれてしまう。

「何でオレがオマエにおごらないといけないんだよ?」

「再会を記念して、ね?」

そんな会話が聞こえてきて、後ろを振り向くと、直也とかおりさんがいたんだ。

2人は既に再会してしまっていた。
そして、2人で肩を並べて歩いていた。

直也と視線がぶつかる。
あたしは目を逸らしてしまう。

そして、長谷部さんがおごってくれた缶コーヒーを手に持って背を向けていた。

すると、直也がすぐにあたしの元へ。

「由里子」


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