全部、抱きしめて
そっかそうだよね...と、納得してしまう。
紗江は昔から、白黒はっきりしとかないと気が済まないタイプだし。

あたしみたいに悩まず聞きたい事は聞くだろう。

『あっ。子供が起きちゃった。由里子、オムツ替えて授乳するから電話切るね。中途半端に話終わらせて本当ごめんね』

「ううん。気にしないで」

紗江との電話を切った後、あたしは一人で出かける事にした。

家にいても、直也が起きてくるまでずっと色々考えてしまうだろうし。

起きてきたらきたで、いつもみたいに振る舞える自信もないから。


外はいい天気だった。
風が冷たいのが残念だけど、たまには歩かないとね。

お気に入りのカフェでコーヒーを飲んだ後、映画館へ向かった。







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