全部、抱きしめて
そう言って大瀬良さんは、あたしの耳元に手を当てた。そして顔を近づけてきて
唇が触れるだけの軽いキスをした。
大瀬良さんは、チュッチュッとわざとらしく音を立てた。時間にしたらほんの数秒の短いキスだった。

「我慢してたのに」

「我慢ですか?」

「そうだよ。正直言うと、一岡が部屋で泣いてる時から、この流れでヤレるかもとか不謹慎なこと考えてた。だから雰囲気を変える為にベランダに出たのに。一岡がおかしなこと言い出すから我慢できなくなった」

一方的に言いたいこと言って、大瀬良さんはまたあたしの唇に触れた。
今度は互いに舌を絡ませ、キスが濃厚になっていくのを感じた。

それから大瀬良さんは、あたしを後ろから抱きしめ首筋や頬にキスをしていった。Tシャツの下に侵入した大瀬良さんの手はブラを手探りでめくり胸の先端をいじり始めた。





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