全部、抱きしめて
あたしは大瀬良さんが作ってくれる、朝ごはんを楽しみにテレビを観ながら待っていた。



出来たての白ご飯に豆腐とワカメの味噌汁に鮭にカリカリのベーコンにスクランブルエッグ。

これが、今日の朝ごはんメニュー。
ダイニングキッチンのテーブルで向き合い2人で食べる朝ごはん。

「すまんな。ありきたりの朝ごはんで」

「全然そんなことないです!」

ブンブンと首を横に振る。

「味噌汁おかわりあるから遠慮なく言えよ」

「はーい」

そして、あたしはご飯と味噌汁を一杯ずつおかわりしてしまった。
美味しくて箸が進んだ。


朝ごはんを食べた後、あたしは片付けを名乗り出た。大瀬良さんは「気遣わなくていいのに」と言っていたけどそいうわけにはいかない。
昨日からお世話になりっぱなしだもん。

あたしが片付けている間、大瀬良さんはシャワーを浴びに行った。

そして片付けが終わる頃、大瀬良さんが姿を現した。












< 28 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop