ルージュのキスは恋の始まり
「え?」

「ある意味同志だからな、大河」

「・・・俺はまだ許可してないんだけど。美優襲うなよ。今夜はブランデーでも飲ませて眠らせてあげて。それに、今日は水に濡れたし、温かいお風呂に入れてあげて。それから・・・」

「まだあるのかよ。お前、相当過保護だろ」

 俺が呆れて突っ込むと、大河はフッと微笑した。

「それから、美優、泣かすなよ」

 その言葉にどれ程の想いが込められているのだろう。

 それは、大河本人にしかわからない。

 でも、こいつの代わりに俺が美優を守りたい。

 そう思った。

「ああ、約束する」

 それを聞いて安心したのか、大河は突然爆弾発言をした。

「玲王、俺、年末に渡米するから」
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