ルージュのキスは恋の始まり
「まあ、俺は弟なんかじゃ満足できないが」

 美優の頬を撫でると、彼女は益々俺の胸に身を寄せてきた。

 明日の朝目覚めたら、きっと彼女は驚愕するだろう。

 どういう反応をするのか楽しみだ。

「俺はちゃんと警告したからな」 

 美優の寝顔を見ながら呟く。

 それにしても、朝までこの状態というのはかなりの拷問だ。

 男ならその気はなくてもここまで密着されると理性が飛ぶ。

「明日からお前には宣伝部としてちゃんと仕事してもらうから覚悟しろよ」

 ちょっと恨みがましく言いながら、美優の髪を撫でる。

 彼女がお風呂に入ってる間、俺は大河と電話で話していた。

 うちの会社のCM発表の件だ。

 当初の予定より1週間前倒しする事にした。

 大河のスケジュールは押さえたし、マスコミ各社へも彼の事務所が変更を伝えてくれるようだ。

 後はうちの取引先への通知変更だが、美優に極秘にやらせようと思う。
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