ルージュのキスは恋の始まり
 確かに、歩さんが女子トイレにいても違和感はない。

「そうよ。私はハンサムな男が好きなの。玲王、約束忘れないでよ」

 歩さんが玲王の肩に触れると、玲王はバイ菌に触れたかのようにすぐに振り払った。

「ああ」

 玲王が苦笑する。

「約束って?」

 気になって玲王に聞いてみると、歩さんが代わりに答えてくれた。

「高橋大河に会わせてくれるっていうのよ。本当、セクシーでいい男よね。ああ、一緒にデートできないかしら」

 歩さんは1人妄想の世界に入る。

 玲王はそんな彼女・・じゃなかった彼を放置した。

「・・・・」

 大河が危険・・・・。

 玲王・・・・大河を売ったのね。

 キッと玲王を睨みつけると、彼は素知らぬ振りをした。
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