ルージュのキスは恋の始まり
「よお、じじい、生きてるか?」

『わしは忙しい。何の用だ?』

 ぶっきらぼうな声が聞こえる。

 相当退屈なんだな、じじい。

「今は暇だろう?近々、彬関係の記事が週刊誌に出回る。龍神グループの株価にも影響するかもしれないが」

『わざわざわしに知らせてくるとは、お前も成長したな。一時的に下がっても、いずれ回復するんだろう?お前の力で』

「ふん、簡単に言うな。じじい、このために俺をアメリカから呼び寄せたんじゃないのか?」

『さあて、どうかな?』

 何か面白がってるような声の響き。

「とぼけるなよ。最初から狙ってただろ。あんたが一番腹黒いからな」

『お前には負ける。いずれにせよ、膿は出さねばなるまい』

「覚悟しろよ。あんたの責任も問われるかもしれない」
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