ルージュのキスは恋の始まり
「それからあんたの娘が俺のストーカーになるようなら、俺は遠慮なくお前の娘を潰す。あんたの権力が及ばない方法でな。警告はしたぞ」

 冷酷に告げると、俺は胸ポケットからある写真を取り出した。

 それは西園寺麗香がドラッグを吸引している写真。

「もう一度娘を教育し直した方がいいな」

「・・・・」

 写真を西園寺のデスクに置くと、俺は事務所前に待たせていた車に乗り込んだ。

「どうだったの?」

 歩が俺に声をかける。

「政治家生命が惜しいなら、もう俺の前には現れないだろう」

「そう。良かったわね」

「お前の協力者にも礼を言っておいてくれ」

「え?何よ協力者って?」

「お前がここまで調べられるわけないだろ。ほら、早く車を出せ。彬の会社だけじゃない。あの記事の余波がうちにも来るからな。忙しくなるぞ」
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