ルージュのキスは恋の始まり
「良く出来ました。良く出来た子にはご褒美をあげないとね」

 そう言って大河はポケットからキーケースを取り出し、俺に手渡す。

「・・・なんだ、この鍵?」

「俺のマネージャーの住んでるマンションの鍵。今日一日だけ借りたから、美優と話をしてくれば?住所と部屋番号は玲王のアドレスにメールしといた」

「・・・悪い」

「でも、俺としてはやっぱり一発殴らないと気がすまないんだよね」

 大河はニッと笑って俺を死角に誘い込むと、いきなり俺のみぞおちに一発ぶちこんできた。

「うっ・・・‼」

 あまりの衝撃で一瞬目が眩んだ。

「美優を散々泣かせたんでしょ。これだけで済むんだから感謝しなよ」
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