ルージュのキスは恋の始まり
「じゃあさ、百合ちゃんも裏で見てるだけじゃなくて、シンデレラみたいに変身してみない?」

「そもそも素材が悪いので変身になりません」

「・・・・」

 この頑な拒否り方。

 逆に俺を煽ってる事に百合ちゃんは気づかない。

 だったら、あの話を利用させてもらおう。

 百合ちゃんを騙す事になるが、きっとアメリカ行きをOKするに違いない。

「わかったよ。また明日撮影だから、今日はゆっくり休んで」 

「え?休むのは大河さんでしょう?」

「まあ、俺もぐっすり休むから。お休み」

 誤魔化すようににっこり笑って、今日は取りあえず百合ちゃんを解放する。

 次の日、百合ちゃんと一緒にスタジオ入りすると、ヘアメイクさんに百合ちゃんを託した。
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