ルージュのキスは恋の始まり
「だからさ、俺と一緒にアメリカ行こう」

 胸ポケットから飛行機のチケットを取り出し、百合ちゃんに手渡す。

「ハリウッドでの俺の役、シークレットサービスなんだよね。百合ちゃん、前にSPが好きって言ったでしょう?撮影にも百合ちゃん同行させるから」

 本物にはなれないが、それでも百合ちゃんの期待に応える自信はある。

 そのために最近トレーニングを始めた。

「シークレットサービス・・・・。アメリカでも日本の漫画読めますか?」

 百合ちゃんの目が輝く。

 さてはもう妄想してるな。

 釣れたと思った。

 思わず口角が上がる。

「もちろん。玲王が家を貸してくれたから、百合ちゃんの漫画用の部屋も用意するよ」
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