ルージュのキスは恋の始まり
「やっぱり橘先輩の作った口紅最高だね。もっと亜紀が欲しくなる」

「井上君、待って。落ち着いて」

 私は井上君の胸に手を当てる。

 だが、彼の素肌に触れて上半身裸なのを思い出して慌てて引っ込めた。

「俺、十分待ったし、落ち着いていると思うよ。むしろ、亜紀が落ち着いた方が良いんじゃないかな?まだ息が上がってる」

 悪魔な微笑を浮かべながら、井上君が服の上から私の胸にそっと手を当てる。

「あっ・・・・」

 井上君が触れた途端、心臓の鼓動が大きくなった。

 絶対井上君にも聞こえてる。

「緊張してる?亜紀って意外に遊び慣れてないよね?まあ、俺にとっては嬉しい誤算だけど。これからどうしようか?」

「・・・ど、どうって?」

 ごくりと息を飲む。
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