ルージュのキスは恋の始まり
 今この場を支配してるのは井上君で、私は彼から逃れられない。

「今ここには俺達しかいない」

 井上君の指が私のブラウスのボタンにそっと触れる。

 ひょっとして脱がされるの?

 私これから一体どうなるの?

 怖くなってぎゅっと目をつぶる。

 すると、唇に何かが触れた。

 熱い唇。

 その熱が一瞬私に伝わると、井上君は唇を離して言った。

「これからずっと二人きりなわけだし、いきなりガッツクのは止める。でも、合コン行くのは禁止だから」

 なぜ合コンの話が出てくる?

 あっ・・・・。

「さっきの聞こえてたの?」

「ばっちりね。合コン行かなくても、ここに優良物件がいるだろう?」
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