ルージュのキスは恋の始まり
「容器も高級感があっておしゃれなデザインのものに変えるが、まずはCMだろうな。まあ、楽しみに待ってろ」
 
 片岡を連れてキャバクラで遊び回った時、店のキャバ嬢にうちの商品を配った。

 反応はイマイチだった。

 中身は他社と変わらないか、それ以上。

 だが、化粧ポーチに入れておきたいようなデザインじゃないらしい。

 あの女達の言葉を借りれば婆くさい。

 確かに、男の俺が見ても欲しくなるようなデザインじゃない。

 今までテコ入れされなかったのが不思議なくらいだ。

 前社長も他の役員もぬるま湯にどっぷり浸かっていたとしか思えない。

「それから、役立たずの役員は辞めさせる。じじいに苦情がいくだろうが相手にするなよ」

「恐いもの知らずだな、お前は」
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