いつだってそこには君がいた。
episode4.目標に向かって



引っ越して来てもうすぐで3ヶ月が経過する。
温かい春が終わって、一年の中で最も暑い夏がやって来た。


制服も完全に衣替えをして、私もクラスメイトも夏服に身をつつむ。教室。ついさっき終わったショートホームルームで配られたプリントを私は凝視する。


進路調査かぁ……。



「優梨ちゃん引っ越して来たばっかだからここらへんの高校事情とかわかんないよねー?」


「うん」


「後で先生に資料とか見せてもらいに行こう!」


「ありがとう、沙月ちゃん」


「いいって」



ありがたい沙月ちゃんの提案に感謝しつつ、ひとつの疑問が浮かんで聞いてみようか迷っていると「ひーだか」と背中から声をかけられた。



「高橋くんっ」


「進路、決まりそうにねぇの?」


「うん……後で沙月ちゃんと先生のところ行こうと思って」


「そっか。俺と空斗はA高校に決めてるけど」


「あ、私も!たぶんそこになると思う!家から近いし、うちらの偏差値じゃそこぐらいしか受からないだろうしね〜」



ふたりの会話に目をパチパチさせる。


うそ、うそ。

もうみんな進路決まってるの?



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