陽だまりをくれたきみが好き。
一歩を踏み出してもいいですか?


ジメジメとした梅雨が明けて暑い夏が顔をのぞかせていた。


初夏の空は思わず見上げたくなるような真っ青な色。


曇る心を元気づけてくれるような、そんな気がしていた。



「おっはよー!」



元気よく教室に入って来たのは沙都子ちゃん。


……沙都子ちゃんには最近好きな人ができたの。


一つ上の先輩なんだけど、沙都子ちゃんが落とした生徒手帳をわざわざ教室まで届けてくれたんだって。


憧れていた恋に、沙都子ちゃんはどんどん可愛くなっていく。



「先輩には会えた?」


「それが今日は見かけなくて……」


「そうなんだ、残念だね」



先輩のことを考えているのか、沙都子ちゃんの頬がピンク色に染まる。


可愛いなぁ……。


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