陽だまりをくれたきみが好き。
だから私よりも、前田さんのほうがよっぽどいい人だと思う。
「あ、いたっ」
学校を出て向かった先は、公園の黒猫ちゃんのところ。
ダンボールの中でで毛づくろいをしている彼女は野良猫とは思えないぐらいに上品。
私を見て立ち上がると伸びをして、私にすり寄って来る。
……それがたまらなく可愛い。
「今日ね、前田さんて子と話せたんだよ〜っ。すごいでしょ〜っ」
「……猫に話しかけてんなよ」
「……!?」
猫ちゃんを抱きかかえて振り返ると、そこには不機嫌そうな顔と金髪。
う、内田くん……っ。
「ほら、お前にメシ買って来てやったぞ」
「……内田くんだって猫に話しかけてるじゃん……」
「あ?なんだって?」
「なんでもないですーっ!」