裏腹な彼との恋愛設計図
その後は一応改札まで彼女を見送り、「新科店や三好さんのこと、考えが変わったら連絡してよ」と言われ、俺達は別れたのだった。
*
それからというもの、久々に仕事以外のことでも気を揉むようになってしまった。
矢城と付き合うと思っていたのにそうでもなく、鈴森は俺を家に上げたりするし。
かと思えば元カレと親しくしているし、何故だかまったくわからないが挑発されるし……。
そんな時に舞い込んだヘルプ話。これでは嫌でも例の件と関わらざるを得ない。
しかも杏奈が本社にまで乗り込んでくると言うし。
「疲れる……」
「どうした、柊。これ飲むか?」
ヘルプ話を聞いた後、デスクに座って眉間に手をあてる俺に、後ろのデスクにいた古賀さんがエナジードリンクの缶を差し出してくる。
「どうも」と受け取ると、彼はニヤリと口角を上げた。
「まさか恋患いとか? じゃねーよなぁ、柊だからなー」
「……古賀さんはいいですね。心配事があっても明るく悩んでいられそうで」
「おい、人をアホみたいに言うな」
むくれる古賀さんに構わず、俺はプルタブに指を掛けるのだった。
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それからというもの、久々に仕事以外のことでも気を揉むようになってしまった。
矢城と付き合うと思っていたのにそうでもなく、鈴森は俺を家に上げたりするし。
かと思えば元カレと親しくしているし、何故だかまったくわからないが挑発されるし……。
そんな時に舞い込んだヘルプ話。これでは嫌でも例の件と関わらざるを得ない。
しかも杏奈が本社にまで乗り込んでくると言うし。
「疲れる……」
「どうした、柊。これ飲むか?」
ヘルプ話を聞いた後、デスクに座って眉間に手をあてる俺に、後ろのデスクにいた古賀さんがエナジードリンクの缶を差し出してくる。
「どうも」と受け取ると、彼はニヤリと口角を上げた。
「まさか恋患いとか? じゃねーよなぁ、柊だからなー」
「……古賀さんはいいですね。心配事があっても明るく悩んでいられそうで」
「おい、人をアホみたいに言うな」
むくれる古賀さんに構わず、俺はプルタブに指を掛けるのだった。