裏腹な彼との恋愛設計図
それを気にしている俺に気付いたのか、鈴森は強引に電話を取らせようとする。

余計なことをするな!と思ったものの、気になるのはたしか。

まさか本当に、何かあったとかじゃねーよな……。


通話状態にされては仕方なく、個室を出て何年ぶりかに母親に声を届ける。


「……何?」

『は、やと……!?』


無愛想な俺の第一声に、母さんは信じられないとでも言いたげな声を上げた。


『隼人? 隼人なのよね!? まさか、本当に出てくれるなんて……!』

「お節介なヤツがいて、仕方なく」


迷惑そうに言ったものの、会話をし出した瞬間、心の奥では鈴森に感謝にも似た気持ちが湧いていた。

俺は、こうやって誰かが、家族と向き合うきっかけを作ってくれるのを待っていたのかもしれない。


『元気? 風邪とか、病気とかしてない!? あぁよかった、生きてたのね~!』

「落ち着けって」


飛び回って喜んでいるような姿が目に浮かんで、思わず笑いがこぼれた。

まぁそうなるのも当然か、母親だもんな。

ずっと俺を心配していたことも、あいつに言われる前からわかってたよ。

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