裏腹な彼との恋愛設計図
初めは羽根のように軽く、次第に唇を味わう濃厚なキスに変わっていく。

息が上がり、甘い吐息をこぼす私の耳元で、彼の掠れた声が鼓膜を揺する。


「紗羽……今すぐ抱きたい」


余裕がなさそうな、ストレートな言葉に刺激されて身体の奥が疼き出す。

私がこくりと頷くのを確認すると、彼は私の背中と膝の裏に腕を回して軽々と持ち上げ、ベッドルームへ向かった。


きゃぁぁ、隼人さんにお姫様抱っこされるなんて、まさに夢のよう……!

足をじたばたさせたい衝動を堪え、ギュッと彼の首にしがみついていると、以前彼が言っていたことをふと思い出した。


「隼人さん……“好きな人にはこれでもかってくらい溺愛する”っていうのは本当ですか?」


気になって聞いてみると、私をベッドに下ろして座らせた彼は、冷めた表情で言い放つ。


「溺愛なんてするわけねぇだろ。むしろ虐める」


あぁぁ、やっぱりあれも真逆の発言だったのね……。

内心がっくりと肩を落としていると、私の顎をくいっと持ち上げた彼は、「でも」と繋げる。


「これでもかってくらい幸せにしてやるよ」

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