self-satisfaction
今宵は、スーパームーン。
そっと、カーテンを開けると暗い夜空に光が広がる。


窓を開ける。秋の、ひんやりとした空気に、虫たちが奏でる音がとけこむ。月は、すべてを優しく照らし、包みこむ。


名前も知らないあなたの顔が、目に浮かぶ。こんな気持ちになるのは、秋の、穏やかな夜のせいだ。


『恋を、しているんだろ?』


明るい月がそう、尋ねるように輝く。


「…泣いても、いいかな?」


誰にも言えない、切ない気持ち…。
もし、今度キャンパスで、あなたに会うことができたら…勇気を出して微笑んでみようかな?


きっと私の勘違い。あなたは私を、知りもしないはず。


それでも、いいの。
私は、あなたに恋を、しています。







< 3 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop