一日千秋
「好きじゃないからねー。」



これを言われるとなにも言い返せない。
だからわたしはいつもこう言う。




「好きな人できたらいいね。」

嫌味だとか強がりだとかそういうことではなく本心で言っている。


・・・つもりだった。


千秋は友達。14年積み上げてきたものが壊れるなんて思いもしなかった。

17歳のわたしが背負うには大きすぎる何かがすぐそこに迫っていた。
< 10 / 11 >

この作品をシェア

pagetop