幼馴染みはイジワル課長
扉開けて

初仕事

ある日の朝。朝礼が終わると課長から突然の報告を受けた。




「え?会議…ですか?」

「そうだ。今日の午後流通グループで新商品のプレゼンがある」


私は目を点にしたまましばらくその場で停止する…






「…聞いてるのか?」

「え?あ、はい!聞いてます!」

「…もう一度言うぞ。今日のプレゼンで俺のことを横で見ていろって言ってるんだ。来週別のクライアントでお前にプレゼンを任せるからな」

「ええっ!」


あ、私がプレゼンを!!?

そんなこと出来ないです!って言いたいところだけど言ったら絶対怒られる。





「せ、精一杯頑張ります…今日は勉強させていただきます…」


ここはこう言っておくのが正解だろう。




「よろしい。でもそんなに緊張しなくてもいい。お前にプレゼンしてもらう会社は中小企業で規模も小さい。お前にでも出来るよ」

「はい…ぁ」


課長はスっと椅子から立ち上がり中腰になると、私の頭をコツンと軽く叩いた。




やばい…嬉しい…






「頑張ります!絶対成功させます私!」

「期待してるぞ」


課長はふわっと優しく微笑んだ。やっぱりこの人が好き…

密かにずっと好きでいたらダメかな…
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