幼馴染みはイジワル課長
「も、もしもし…?」
「…ごめん…寝てた?」
碧の声だ…!電話で碧と話すなんて何年ぶりだろう…会って直接話すよりもドキドキしちゃう…
「ううん、起きてたよ」
「…そうか。ちょっと気になったから電話したんだけど…」
「ああ、歩未ちゃん?大丈夫そうだよ…今2人でビール飲みながら語ってた」
「また飲んでるのか?」
ため息混じりの呆れたような碧の言い方。
「ちょっとだけね!そんなにたくさん飲んでるわけじゃないよ」
「…ふーん」
私の言葉を信じていない様子の碧に私はもう一度「本当だよ!?」と繰り返すと碧はクスッと笑った。
後ろにいる歩未ちゃんが私達の会話を聞いてニヤニヤ笑っている。恥ずかしくなった私は歩未ちゃんから少し離れて窓の方へ行った。
「あの…今日はありがとね」
「何が?」
「…色々」
会議も碧のおかげで結果的には成功したし飲みにも連れてってくれたし、両親が旅行中で家に1人だって言った時に心配してくれたし…
「色々ってなんだよ…」
「色々だよ。たくさんあるから全部まとめて言う事にした」
「なんだそれ」
またハハハと笑う碧にドキドキしてしまう。こうやって電話で碧と話すのは変な感じもするけれど連絡先交換してやっぱり良かったな…
話している内容よりも碧と離れている所でも繋がっていられることが嬉しい。
「大丈夫そうで良かった。何かあったらいつでも連絡しろよ」
「うん!わかった」
何かあってからしか連絡しちゃダメかな…私はたとえ特に何もない1日を過ごしたとしても、碧に電話したいと思ってしまう。
「じゃあ…おやすみ」
「あ、待って碧!」
「ん?」
電話を切ろうとする碧を止める私。
「あの…えっと………」
『今度話したいことがある』って言いたいのに口が動かず声も栓をされたみたいに出てこない。
「…なんだよ?」
「あはは、なんでもない」
「は?なんだそれ…」
呆れたように言う碧の口調に、私はヘラヘラとした態度を取って笑った。
「やっぱりいい。おやすみなさい」
はぁ…私の意気地なし…
「…おやすみ。戸締まりしろよ」
「はーい」
「じゃあな」
電話が切れ、私は余韻に浸るようにスマホを握り締めた。
碧の電話での声も…かっこよかったなぁ…「じゃあな」だって…
にやけそうになる顔をこらえてクルッと後ろを振り返ると、歩未ちゃんがベッドの上でビールを飲みながらからからうような目でこっちを見ていた。
「な、なに…?」
「好きな人と話す桜花ちゃんてかわいいー♡」
私は歩未ちゃんに「やめてよー」と顔を赤くして言った。その後も2人でキャッキャとはしゃいだり部長や碧の事をお互いに話したりした。
「……………ん」
目を覚ますと部屋のカーテンの隙間から日差しが降り注いでいる。目をこすりながら重い体をそっと起こすと私はベッドの上にいて、隣には歩未ちゃんが寝ていた。
昨日明け方まで飲んでたけどいつの間にか寝ちゃったんだ…
ってゆうか今何時?
床に放り投げてあったスマホに手を伸ばして時間を見ると、時刻は朝の11時。時間を確認してすぐにスマホの画面の左上にLINEが来ているのが見えた。
「ぇ…」
大きなあくびをしながらLINEを開くと、眠気も二日酔いのだるさも一気に吹き飛ぶ。
「…ごめん…寝てた?」
碧の声だ…!電話で碧と話すなんて何年ぶりだろう…会って直接話すよりもドキドキしちゃう…
「ううん、起きてたよ」
「…そうか。ちょっと気になったから電話したんだけど…」
「ああ、歩未ちゃん?大丈夫そうだよ…今2人でビール飲みながら語ってた」
「また飲んでるのか?」
ため息混じりの呆れたような碧の言い方。
「ちょっとだけね!そんなにたくさん飲んでるわけじゃないよ」
「…ふーん」
私の言葉を信じていない様子の碧に私はもう一度「本当だよ!?」と繰り返すと碧はクスッと笑った。
後ろにいる歩未ちゃんが私達の会話を聞いてニヤニヤ笑っている。恥ずかしくなった私は歩未ちゃんから少し離れて窓の方へ行った。
「あの…今日はありがとね」
「何が?」
「…色々」
会議も碧のおかげで結果的には成功したし飲みにも連れてってくれたし、両親が旅行中で家に1人だって言った時に心配してくれたし…
「色々ってなんだよ…」
「色々だよ。たくさんあるから全部まとめて言う事にした」
「なんだそれ」
またハハハと笑う碧にドキドキしてしまう。こうやって電話で碧と話すのは変な感じもするけれど連絡先交換してやっぱり良かったな…
話している内容よりも碧と離れている所でも繋がっていられることが嬉しい。
「大丈夫そうで良かった。何かあったらいつでも連絡しろよ」
「うん!わかった」
何かあってからしか連絡しちゃダメかな…私はたとえ特に何もない1日を過ごしたとしても、碧に電話したいと思ってしまう。
「じゃあ…おやすみ」
「あ、待って碧!」
「ん?」
電話を切ろうとする碧を止める私。
「あの…えっと………」
『今度話したいことがある』って言いたいのに口が動かず声も栓をされたみたいに出てこない。
「…なんだよ?」
「あはは、なんでもない」
「は?なんだそれ…」
呆れたように言う碧の口調に、私はヘラヘラとした態度を取って笑った。
「やっぱりいい。おやすみなさい」
はぁ…私の意気地なし…
「…おやすみ。戸締まりしろよ」
「はーい」
「じゃあな」
電話が切れ、私は余韻に浸るようにスマホを握り締めた。
碧の電話での声も…かっこよかったなぁ…「じゃあな」だって…
にやけそうになる顔をこらえてクルッと後ろを振り返ると、歩未ちゃんがベッドの上でビールを飲みながらからからうような目でこっちを見ていた。
「な、なに…?」
「好きな人と話す桜花ちゃんてかわいいー♡」
私は歩未ちゃんに「やめてよー」と顔を赤くして言った。その後も2人でキャッキャとはしゃいだり部長や碧の事をお互いに話したりした。
「……………ん」
目を覚ますと部屋のカーテンの隙間から日差しが降り注いでいる。目をこすりながら重い体をそっと起こすと私はベッドの上にいて、隣には歩未ちゃんが寝ていた。
昨日明け方まで飲んでたけどいつの間にか寝ちゃったんだ…
ってゆうか今何時?
床に放り投げてあったスマホに手を伸ばして時間を見ると、時刻は朝の11時。時間を確認してすぐにスマホの画面の左上にLINEが来ているのが見えた。
「ぇ…」
大きなあくびをしながらLINEを開くと、眠気も二日酔いのだるさも一気に吹き飛ぶ。