幼馴染みはイジワル課長
碧はそう言うと、高そうな腕時計を見て時間を確認していた。




「あとさっきも言ったが…俺には敬語を使えよ。ここでは俺はお前の幼馴染みでも何でもなく上司なんだからな」

「…はい」


まるでロボットのように返事をすると、碧は「じゃあ」と言って資料室から出て行った。部屋に1人きりになった私は…並べられたファイルを手に取るフリをして少しだけそこで泣いた…




もう…私と碧は幼馴染みではなくなってしまったのかな…



だけどそれでもいい…





それでもいいから、密かに好きでいさせて…
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