此音忌譚 ―コノオトキタン―


 白魚の如き滑らかな手が、両手に包んだままの茶器に伸びる。

 呪術のように、揺れる指。

 そして、何物かが茶の薄碧の渦に溶け込んでいく。



「さあ、お飲みなさい」


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