いつかあなたに還るまで
「志保。俺も君を愛してる。君だけを愛してる。これから先たとえこの命が尽きようとも、この想いが変わることは永遠にない。同じ気持ちを抱えているのなら、俺たちが離れて生きる意味はない」
「っ、でも、でもっ…!」
しゃくり上げながら言葉を紡ごうとするが、ぎゅうっと押し潰されそうなほどの抱擁がそれを許してはくれない。
苦しいのに嬉しくてたまらない。
言葉とは裏腹に、自分の心は、体は、こんなにも正直だ。
「志保、どうせ苦しむなら共に悩もう。そうすれば二人でその痛みを分け合うことが出来る。嬉しいことは何倍にもなるし、そうしてどんなことも二人で乗り越えていこう。これから先ずっと、ずっと。俺は志保と共にこれから先の人生を生きていきたい」
「っ…はや、と、さっ…」
「 ____愛してる 」
耳元でダイレクトに囁かれた愛の言葉に、最後の最後まで自分を繋いでいた緊張の糸がはらりとほどけていった。
震えの止まらない手がゆっくりと伸びていく。
畏れるように、けれど求める先へと、真っ直ぐに。
そうして広い背中へと触れた瞬間、ぶわりと溢れ出した想いごと全ての力を振り絞ってしがみついた。
「わたっ、わた、しもっ…隼人さんが、すき、ですっ……あいしてる……愛してるっ…!!」
「志保っ…!」