White Magic ~俺様ドクターの魔法~
「ごめんよ。睦美は、そんなことを言わへんよな」
私を背後から抱きしめると、耳元で囁かれた。
あぁ、耳元で囁かないで・・・・・・。
「でもさ、たまには、甘えろよ・・・今すぐ会いたいって言って、俺を困らせろよ」
やばいです・・・・・・その低くて甘い声に体が溶けてしまいそう・・・。
体が熱くなって胸が高鳴るのがわかる。
あぁ・・・もうダメ。完璧にあなたのとりこです。
私の髪にうずめていた顔は、首元へと移り、優しくキスされた。
それだけでゾクッとしてしまい、さらに求めてしまいそうになる。
「睦美、こっち向いて」
もう、あなたの言葉に従うことしかできない。
そして、ゆっくりと唇を受け入れると、今まで我慢してきた涙が流れ落ちた。
どうして、幸せなのに涙がでるんだろう。
「睦美・・・・・・?」
私の涙を見て心配してくれた彼は、優しく声を掛けてくれる。
「ごめん・・・幸せすぎて涙ができたの」
指で涙をぬぐいながら言うと、「俺も同じ」と私の涙をぬぐってくれた。
そして、優しく抱きしめてくれる。
「むつみぃ・・・・・・俺、我慢できなんだけど・・・・・・」
「誰も我慢しろって言ってませんけど?」
そう上目遣いで言うと、お互い見つめ合って笑った。