二片恋
香りだけは覚えてる。


みんながつけてるような香水だけど、彼の香りなのかシャンプーの香りなのか分からないけど合わさってすごく心地いい香り。



チラッとしか見てない彼の髪は少し茶色。
顔は…分からない。




そんな事を思ってぼーっと外を見ていると、ちょうど真正面から手を振ってる人がいた。




あの教室…
二年…だよね?




私が目を細めて見ると、さっきの城崎先輩だった。


これ、私に手降ってる???



「ね、二年の教室から手降ってる人知り合い?こっち見てる気がするんだけど」

と、隣の席に座る西城くんが小声で聞いてきた。
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