他人と身内と

本当の始まり

SKは第1地点に向かう。


ビルからビルへ。


赤いパーカーのフードをちらつかせ、顔をバンダナで隠す。


右手の鋭い刃物を構え、左手の護身用の刃を背中にそえる。


両足の拳銃をしっかり固定し、いつでも使えるようにする。


準備は全て万全。


雑魚は手早く片付けて、仮面野郎に備える。


「いいか、良く聞けよ。」


空海さんが移動をしながら言った。


「危ないと思ったら、無理せず退け。」


重い口調で言う空海さんの言葉はどこか迷いが見えた。


「はい。でも、逃げる必要なんてないですよ。勝つのは私たちです。」


喜々の言葉に空海さんは少し微笑んだ。


「そうだな。勝つのは俺たちだ。」


少し調子が出たようだ。


良かった......。


私たちは強い。


私たちは強い。


私たちは強い。



大丈夫!
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