何度でもキミに初恋を
俺はてっきり綾先輩が速答で『ヤダ』と言うと思った。


すずから、綾先輩が陰で篤史のことを『あのうるさいチャラ男』と呼んでると聞いていたし。


でも、綾先輩は『ヤダ』とは言わなかった。
すずを見て『どうする?』という顔をしている。


『私は…行きたい、な』


すずが綾先輩と篤史を交互に見ながら言うと、綾先輩は『しょうがないから行ってやる』と言った。


篤史は『よっしゃー!!』と両手を上にあげたあと、嬉々として集合時間や場所を決めている。


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