ネエ、チョーダイ











「じゃ、バイバイ!」


唯が元気に手を振った。


右と左と別れた交差点で唯とは違う道になる。



「うん、バイバイ!」



唯に大きく手を振り、小走りで家に帰った。




ガチャ・・・




玄関のドアを開けると、母がムスッとした顔で私を見下ろした。



あれ、私なんかしたっけ?



「ただいま。」



私は訳が分からず、とりあえず挨拶。



「おかえり。」

「・・・・・・。」

母は一向に私の前に突っ立ている。



フイッと右からよけて行こうとしたら、右にずれる母。


左に行くと左にずれられ、右に行くと右にずれられる。


前に進めないし?!



「他になにか言うことあるんじゃないの?」



母は野太い声で言う。


怖ーっ!
他になにか、って知らないよ。
今日帰ってくるのが遅かったから?

いや、でも・・・普段は部活があるからこれくらいだし。


まさか、唯の話に付き合って部活サボったことがバレたから?
いやいや、それはないよね。


んー。なんだろ。


ずっと私が悩み考えてると母はため息をついて


「本当忘れちゃったみたいね。今日は、初の塾、でしょ?」

「あ!・・・忘れてた。」


そうだった・・・。
昨日から「塾あるから、早く学校から帰ってきなさいね。」って何回も言われてたんだった。

この頃、成績悪かったし強制的に入れさせられたんだよなぁ・・・。



「早く支度してきなさい!」

「でも、もう遅・・・」

「遅刻したのは奈々が悪いんでしょう?」

「遅刻とか教室入りづらいもん。」

「学校じゃないんだから大丈夫よ。さ、早く!」

「〜っもう!」


バタバタと2階の自分の部屋に行き、支度をする。


はーあ、めんどくさい。



筆記用具と下敷きを違うカバンに入れて一階に行く。





「さ、行くわよ。」

「うん。」




車に乗り、急いで塾に向かった。







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