赤い流れ星3

side 野々村美咲

(夢みたい…)



煌びやかなイルミネーションの下で並ぶ私と青木さんの画像を、さっきから何度見たかしら?



すごく恥ずかしいんだけど、すごく嬉しい。
青木さんはいつもにも増して素敵だし、この時の私は珍しく映りが良い。
青木さんが私の肩に手を回したから、けっこう密着してて…
この画像を誰かに見せたら、きっと恋人同士だと思われるはず。



この画像は、私の宝物だ。
素敵過ぎる!



そして、私の腕には四神のブレスレット。
青木さんとお揃いの。



(はぁ~……)



幸せ過ぎてなんだか怖い。
もしかして、今日は私の人生の中で一番幸せな日なんじゃないかしら?
嬉しすぎて、なんだか胸がいっぱいになってしまった。
そして、不意に頭を過ぎったのはあの朝のこと…



青木さんは完全に忘れられてるみたい。
ちょっと寂しいような気もするけど、きっとその方が良い。
万一、このまま偽の恋人から本当の恋人になるようなことがあったとしたら、忘れてくれてた方が都合が良い。



そんなこと、あるはずないのに、私ったらなんて馬鹿な夢を見てるんだろう。
今日はあまりに浮かれている。
でも、たまにはこんな日も良いんじゃないかしら?



私だって、夢くらい見たって良いわよね?
そうよ、今日だけなら…


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